雑談 地図で見る米軍基地が沖縄にある理由。
さて、今回はめちゃくちゃ荒れそうな話題に触れます。
たぶん数年、数十年と荒れ続けるでしょうから簡単な記事でも作っておこうかと……
まず初めにですが地図はこちらからお借りしました。
上の画像の地図がそれです。
皆さんもご存じの日本地図。
沖縄の場所はお分かりですかね?
はい、こんな感じで実は九州から南に伸びてる島の一部は鹿児島県なんですよね。
そのためか沖縄の面積は約2,281㎢であり、都道府県の中では44位。(下に東京都・大阪府・香川県と続く)
にも関わらず米軍基地面積は全都道府県中1位の186,092千㎡であり、在日米軍基地の7割を占めている。
沖縄県の面積に対し8%も米軍基地が存在する。
ちなみに2位は青森なのだが在日米軍基地の9%と1割を切っている上に青森県の面積比では0.25%という状態。
そのため
「こんなの沖縄だけに負担させるんじゃねぇ!」
「各都道府県にまんべんなく配置させろ!」
という声がチラホラ出てくるのである。
これらの声を新聞や各メディアが大々的に取り上げるが、実は何も分かってない地図の読めない人の意見である。
そもそも基地を作るにあたって、誰が仮想敵国(軍事的衝突が起こる可能性のある国)なのかを考えなければならない。
そうじゃないと必要のない所に無駄に基地を大量建設しちゃう可能性がありますからね。
ちなみに日本にとって軍事面での仮想敵国はおおよそ3か国である。
この3か国の仮想敵国に対し何かしらの対策を取る必要がある。
これは日本だけでなく米国が日本を守ることを考えた時にも考慮し在日米軍を配置する必要が出てくる。
ここで「あれ?なら北海道や北九州にも広い米軍基地が無いとおかしくね?」と思った方、着眼点は素晴らしいと思います。
しかし米国はロシアや朝鮮半島へは別の方法で対応をしてるのです。
はい、こんな感じです。
韓国にも実は米軍基地があります。
こちらにより北朝鮮への抑止力という名の圧力をかけており対応をしているわけです。
またロシアへの対応は日本からではなく米国アラスカ州から圧力強化を図ってます。
そのため在日米軍は中国への対応を主軸にすれば良いんですよね。
結果として沖縄県の米軍基地面積が増えるわけです。
ちなみに余談ですが自衛隊の基地はきちんと各方面への対応をしてます。
北海道にも当然ながら基地がありますのでご安心を。
さて、ここまでで別の疑問を持った人がいるかもしれません。
「中国対策なら九州の別の県でもよくね?」
「なんなら鹿児島県の島に配置してもよくね?」
といった疑問。
まず九州の別の県に配置した場合なのですが……
はい、こちらの円ですが赤丸・黒丸どちらも同じ大きさの円です。
雑ですが中心を赤丸は沖縄本島、黒丸は鹿児島本土付近になるようにしてます。
もし何かあり航空機を発進させたとします。
その際に沖縄本島から発進させるのと鹿児島本土から発進させるのでは到達時間が違いますよね。
直接的に言ってしまえば沖縄本島から発進した方が中国に対しては早く対応できますよね。
そのため九州本土よりも沖縄本島など南西の島に基地を置いた方が良いのです。
「ん?なら鹿児島県の島じゃだめなの?」と思った方。
実は昔に鹿児島県の徳之島に米軍基地を移設する話があった。
が、地元民の反発が強く移設不可になった経緯がある。
そのため地理的には鹿児島県の島でも良いのだが、地元理解が得られなかった点とすでに自衛隊基地が近くにある点の2つがある。
(まあ沖縄にも自衛隊基地はあるんだけど島の面積が違うという……)
以上のことから沖縄県に米軍基地があるのは地図1枚から見ても比較的当たり前の状態であるわけです。
何も沖縄県民が嫌いで米軍基地を置いてる訳でもなければ、沖縄県を割譲したわけでもない。
対中国への抑止力として最善の手を打ってるだけである。
余談
在日米軍基地を大阪に招待してはどうかという話を出した人が前にいた。
が、大阪に円を描いてみて思うのが遠すぎる点とどこに対しての圧力(抑止力)か一切分からない点。
これ、どこかに軍事的圧力かけるとしたら日本に対してしか有効じゃないんじゃ……
またよく言われるのは「航続距離を考えたら日本のどこに基地を置いても日本全土を護れる」とかいう真実を少し混ぜた嘘の話。
この話、航続距離に関しては日本どころかグアムからでも沖縄をカバーできますよ。
が、そもそも「中国が日本の防空識別圏を突破してから沖縄本島に辿り着く時間」と「グアムから沖縄本島までたどり着く時間」どっちが早いと思います?
グアムから米軍が辿り着くころには沖縄本土は焼け野原でしょうね。
更に付け加えるならばレーダーのことを意識してない。
地球というのは球体状になっているため地球自身がレーダーの邪魔をしており、レーダーの有効範囲が限られてるのである。(水平線の先が見えないのと同じ原理)
ちなみにだが冷戦中に北海道にある自衛隊のレーダーでは奥尻島付近を超低空飛行してきたソ連機を捕捉できなかった過去があるが、これが原因である。
ちなみにその時に侵入してきたソ連機パイロットは亡命のために日本にきただけで戦闘の意思はなかった(不幸中の幸い)。
またこの事例への対策もすでにしているが話がややこしくなるので割愛。
以上の理由で強力なレーダーがあっても各地に点在させる必要がある。
となると沖縄周辺から米軍基地を完全撤去するのは現実的ではないのである。
(念の為だが人工衛星という人もいるが別に人工衛星は24時間365日同じ場所にいるわけではない上に未識別の機体を完全監視するのは難しいという点にご注意していただきたい。それができれば北朝鮮のミサイル基地も把握できる。)
まあ沖縄県に米軍基地がある理由は地図で見るだけでも簡単に説明がつく。
その上、各都道府県にばらけて基地配備しても意味がないというのも想像に難くない。
また米軍基地がある自治体には国税から一定の補助金が支給され、それにより現地雇用の拡大などがなされており全国民が基地負担をしているというシステムだ。
にも拘らず沖縄だけ負担してるのはおかしいという人たちの意見はいったい……おや?誰かきたようだ。
それではまた別の記事でバイバイ($・・)/~~~